前回に続く筑波山探鳥の山頂編です。御幸ヶ原の北側は絶景の眺望が広がり、遠くには雪をいただいた日光連山が見えます。


始発のケーブルカーに居たバーダーは10人程度。到着後、散り散りになってあちこち探しますが、静かな山頂には鳥の気配がありません。なんだかんだで時間も経って数十分後、カヤクグリの登場です。数羽の群れで忙しなく採餌していました。こげ茶色したボディが枯れた草に同化してなかなか見つけづらい鳥です。12年振りですが、冬季この地では鉄板で見たい野鳥の一つです。


そうこうしているうちに、南側の観察地が賑わいを増して20人ほどが夢中でシャッターを切っていました。ハギマシコがやってきたようです。数えると三羽居ましたが、その輪には加わらずに別の場所を探しにいきました。というのも、始発で乗っていたあるバーダーの方が、まるで豆まきをするかのごとく蒔き餌をしていたのを目撃したからです。最近、こうしたマナーの悪いバーダーが増えてきているように思います。私としては、野鳥との一期一会を大切に、これからも探鳥を愉しみたいと思います。


ひととおり散策したあとに御幸ヶ原に戻ると、まだハギマシコ狙いのバーダーたちが半数くらい残っていました。斜面に相当の撒き餌をしていたので、ハギマシコたちがずっと食べ続けていたのでしょう。数えると三羽いました。常連さんが、最近50羽ほどの群れを見たと話していたので、本隊は別のところにいるのでしょうか。

しばらくすると、撒き餌されたエリアに隣接している通路に、別のハギマシコが二羽現れました。チャンス到来です。すかさず撮っていると、撒き餌エリアに居た人たちが大挙押し寄せて、シャッター音だらけになりました。以下、ちょこまかと動くハギマシコです。


帰り道、菅生沼天神山公園に寄ってコハクチョウを見に行きました。すると、居たのはオオハクチョウばかりでコハクチョウの姿が見当たりません。菅生沼と言えばコハクチョウと思っていたので少々戸惑いましたが、聞けば菅生沼ふれあい広場には居るとのことでした。天神山公園では、餌付けもやめたせいか数が大分減ったそうです。観察していると、オナガガモが陸に上がって目と鼻の先まで寄ってきます。そういえば、伊豆沼周辺の内沼にいたオナガガモもハクチョウとセットで、直ぐ近くまで寄ってきました。なんだか親近感が湧きますね。

(2025年1月31日撮影)