5月12日(日)定例観察会の報告

2024年5月12日(日)AM 曇天・20℃・風速3m/s
薄手の長袖シャツを羽織って丁度よい陽気の朝の流山を出発し、一路葛西臨海公園駅へ向かいました。

駅前広場に集まった会員19名にて観察会がスタート。市内の定例観察会とは異なり、顔なじみばかりに囲まれて安心感があります。まずは潮干狩りで賑わう前の西なぎさに直行してシギ・チドリを探します。風が強いとの予報がでていたため心配しておりましたが、肌寒さはありつつも耐えられるレベルで胸を撫で下ろしました。


東なぎさとの間にある水路では、潮が引き始めて徐々に姿を現したカキ礁に、ミヤコドリ、チュウシャクシギ、キアシシギ、キョウジョシギたちが集まって採餌をしています。上空では「キュイ」と鳴きながらコアジサシが風に押されつつされど悠々と飛行し、「ピューイ、ピューイ」と鳴きながら次々とキアシシギやチュウシャクシギがやってきて、賑わいを増してきました。


立派な冠羽が風になびいて恰好良いコサギ、なぎさに降り立ってしばし佇んでくれたコアジサシなど、近くで観察できて楽しませてくれました。

そして、遠くの東なぎさでも潮が引いてきて、アジサシ、コアジサシ、セグロカモメ(一部オオセグロカモメらしきものも居ましたが同定できず)、ウミネコ、カワウなどが飛び交っています。少しだけ見えていたカキ礁の上では、大型のシギらしきものが採餌していました。遠くてはっきり見えなかったのですが、下腹と下尾筒が明らかに白く体型もチュウシャクシギより大きく見えたので、ダイシャクシギということにさせていただきました。(よっちゃん、次回ははっきり見てすっきりしたいですね!)

渚橋の手前では、鳥類園ウォッチングセンターのスタッフの方がイベントを行っていました。

看板に記載のある通り、シロチドリは20年で8割が減少している絶滅危惧種です。西なぎさでは、昨年営巣が成功したようで、引き続き保護活動を続けていくとのことでした。

【閲覧注意】既に息絶えたハシボソミズナギドリをハシブトカラスが啄んでいました。外洋性なので陸地ではみることのない鳥ですね。いつの日か、飛翔している姿を見てみたいものです。


次に鳥類園と向かい、今年から再開したウォッチングセンターの二階に上がり周囲を確認します。残念ながら、最後の1羽が残っていたクロツラヘラサギは渡ってしまったようでした。上の池・下の池では、ダイサギ、コサギ、オオバン、カルガモ、マガモ、カワウ、カイツブリ等が観察できました。一瞬、丸々と太った可愛いタヌキが現れて子供たちも大喜びです。


擬岩の観察窓では、下見の際に見たアカアシシギには出会えず残念でしたが、コチドリ、キアシシギ、ハクセキレイなどを観察できました。

水門をとおり旧江戸川河口沿いに或るあずまやで昼食タイム。風速10m/sという強い風にさらされながらの食事となり、長く居られないことから談笑の余裕もなく急ぎ食べ終えることとなりました。


その後、干潮を迎える三日月干潟をじっくりと観察する予定でしたが、強風のため予定を変更し鳥合わせの後に解散→自由行動としました。最後に1羽の採餌しているホウロクシギを観察することができたのはとてもラッキーでした。鳥合わせの結果は35種と下見時より少なかったですが、西なぎさで活発に採餌するシギたちが見れたので、個人的に満足いく観察会となりました。

シギ・チドリ類は識別が難しいですが、それを同定することもバードウォッチングの醍醐味の一つだなと改めて感じました。来期以降の定番化も検討したいです。